『(~する)ことに』、『(~し)に』が『(~する)のに』、『(~する)
ために』と顕著に異なる点は、共に用いられる主節動詞がある種の
ものに限定されるという点です。『(~する)ことに』は、典型的に
『する』または『なる』と共に用いられ、「そうすることを決めた」
もしくは「そうすることが決まった」ことを意味します。そのため、
『する』の代わりに『決める』、「なる」の代わりに『決まった』な
どを用いることも出来ます。
(7) その試合を見に行くことにした。
(8) その試合を見に行くことになった。
『(~する)ことに』と共にしばしば用いられる今ひとつの類は、
『取り組む』、『打ち込む』、『集中する』、『務める』、『努力する』、
『挑む』、『挑戦する』や『興味がある・ない』、『関心がある・ない』、
『思い入れがある』のように、「意識や注意」が向けられているこ
とを意味する動詞(句)です。『(~する)ことに』は、「意識や注
意」が向けられる対象を表現します。
(9) その人を探し出すことに務めた。
(10) その人を探し出すことに関心がない。
興味深いことに、これらの内容を表すために英語で用いられる表現
は、(1)、(2)で例示された『(~する)のに』、『(~する)ために』
を英語で表現するのに用いられるのと同じto不定詞です。ここに、
英語のtoと日本語の『に』の間に一定の平行性が見出されます。
We decided to go to watch the game.
We are going to go to watch the game.
We tried to find that person.
We are not interested to find that person.
2009年12月10日木曜日
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